ブルガリア南東部、ギリシャとトルコの国境に近い町スヴィレングラード。発掘調査のために故郷に戻ってきた考古学者のヴェスカは、旧知の男性サイードと偶然再会する。車を盗まれたサイードをヴェスカは助け、発掘現場まで連れて行くが、翌日、彼は姿を消してしまう。サイードの行方を追ううち、ヴェスカは町を支配する密輸組織に巻き込まれていく…。前作『ウェスタン』(17)が高い評価を受けたヴァレスカ・グリーゼバッハは、本作でも前作と同様、現代の西部劇とも言える舞台をブルガリアの国境地帯に設定。男性たちに支配された危険な犯罪世界の中で苦闘するヒロインの姿を力強く描く。第79回カンヌ映画祭コンペティションで上映され、審査員賞を受賞した。