中国の農村に暮らす聡明な少女ジュアンは、突然父を亡くし、母と二人きりになる。母が再婚するという噂が広まり、ジュアンはやがて都会のメイシュアンの家に預けられる。優しいメイシュアンと、なかなか心を開かないその夫の間でずっと居場所を見つけられずにいたジュアンは、この夫婦が数年前に幼い娘を亡くしていたことを知る。テレビドキュメンタリーと広告でキャリアを始めたズー・ジン監督は、リン・ジュアンが中学生のワン・ジュアンとなり、ウー・リエンとなった末に、ついに自分がいるべき場所と名前を見つける旅を描いたこの長編デビュー作で、カンヌ国際映画祭批評家週間に進出した。『海街diary』(2015)のラストで海が見せた大らかな懐を覚えている観客にとって、よい贈り物となる作品だ。