第二次世界大戦末期の1944年、ドイツ軍とファシスト勢力の支配が続く北イタリアのアルプス地方を舞台に、若いパルチザン兵士ジオの孤独な戦いを描いた作品。激しい掃討作戦によって仲間たちを失った20歳のジオは、連合軍の侵攻が始まる春まで、山中の避難小屋を守るために生き延びようとする。雪と寒さ、飢えに苦しみながら、彼はナチの強制収容所から逃亡してきた人、戦地に赴いた孫の帰還を待つ老女、ふもとの村との連絡役を務める農夫など、極限状態の中で生き延びようとしている様々な人々と出会っていく。ここではパルチザンは英雄ではなく、あくまでもひとりの人間であるように描かれている。歴史的事実を題材としつつ、現在の世界を照射する作品である。