「これが愛なのだろうか?」磁石のように引かれ合い、激しく愛した恋人たちは、嫉妬し、疑い、憎んだ末に、再び互いを抱きしめる。ダンスシアター作品『In-I(En-Je)』は、愛のあらゆる過程と形を描いた作品だ。舞台の壁に染みついた汗の跡をたどりながら、歓喜と狂気が入り交じる愛の軌跡を全身で描き出す二人は、フランスの俳優ジュリエット・ビノシュと英国のダンサー、アクラム・カーンである。互いのダンスと演技を支える存在となったビノシュとカーンは、時に道を求める求道者のように切実に手を取り合い、時には獰猛な敵のように激しく対峙する。彼らにとって舞台の準備は、単に外面的な台詞や動きを身につける時間ではない。それぞれの経験やトラウマにまで向き合う内面的な作業である。7か月にわたる熾烈な準備過程を収めたマリオン・スタレンスのドキュメンタリーと、2008年の公演映像を組み合わせ、17年後、ジュリエット・ビノシュがドキュメンタリー『In-I In Motion』としてよみがえらせた。