1998年の台北。古い街並みが消えゆき、かつて大陸から渡ってきた退役軍人たちも姿を消しつつあるなか、リウ・ビンは質素な牛肉麺の店を営んでいる。1949年に海峡を渡って台湾にやってきた元・中国将棋のチャンピオンである彼は、その後、故郷の土を踏むことはなかった。そんなリウが青空将棋の場で知り合った父子家庭の孤独な少年イーシュエンに将棋の手ほどきをすることになり、ふたりの間に思いがけない絆が芽生えていく。監督のチェン・イーロンはフランスで映画を学んだ新鋭で、本作が長編デビュー作。第28回台北映画祭クロージング作品。