ソ連の秘密研究所を忠実に再現した巨大なオープンセットをウクライナのハルキウに建設し、数百人の参加者を共同生活させて映画やTVシリーズを撮影するという狂気のアート・プロジェクト「DAU」の集大成として位置付けられる作品。実在の物理学者レフ・ランダウをモデルとする天才物理学者の数奇な半生を1928年から1960年代末に至る約40年間に渡って描き、全体主義社会において個人の自由や倫理がいかに揺らいでゆくかを示す。2009年から2011年にかけて撮影された膨大な素材に、2024年に新たに撮影した映像を加えて再構成したという。ギリシャ出身の指揮者テオドール・クルレンツィスが主人公のダウを演じている。第83回ヴェネチア映画祭で銀獅子賞(監督賞)を受賞。