『ザ・ビースト』(日本公開題名は『理想郷』)で2022年東京国際映画祭グランプリと監督賞を受賞したロドリゴ・ソロゴイェンの最新作。ベテランの映画監督エステバンは、新作のヒロインに娘のエミリアを起用することを決める。表向きの理由は、女優として伸び悩んでいるエミリアにチャンスを与えるためだが、実際には17年近く疎遠になっていた娘との関係を取り戻そうと考えてのことだった。だが、撮影が進むにつれ、ふたりが長年避けてきた過去のわだかまりが表面化してゆく…。エステバンを演じるハビエル・バルデムと、エミリア役のビクトリア・ルエンゴの熱量溢れる演技のぶつかり合いが素晴らしい。第79回カンヌ映画祭コンペティションで上映された。