ブックフェアで働く美術家のパラは、かつて想いを寄せたまま離ればなれになってしまったラーダーと偶然に再会する。12年前の学生時代、火事で消失した図書館の救済のため本を寄付する運動をしていた彼は、活動の場でスリランカ難民のラーダーと出会ったのだった。再会を果たしたふたりは、2週間という短いブックフェアの会期中、書物を介して親密さを深めていく。紙のページをめくるごとに初恋の感情が静かに再び花開き、過去と現在の糸が撚り合わさっていく。監督のチェリヤンは撮影監督として長いキャリアを持ち、映画や音楽に関する数多くの著作を執筆している。ちなみに『紙の花』といえば、インド映画史上の巨人グル・ダットの同名作品が想起され、本作にもダットへの言及はあるが、ストーリー自体は全くの別物である。