「今年で公開50周年だ。実話、社会的少数者、悲劇、そしてメディアへの痛烈な批判。だから当時は韓国国内で見ることができなかったが、見るべき理由はあまりにも多い映画。何よりも、アル・パチーノだ。」— ジャーナリスト、ソン・ソッキ
1972年にニューヨークで実際に起きた銀行強盗事件を映画化した、シドニー・ルメットの1970年代の代表作の一つである。強盗のソニー(アル・パチーノ)とサル(ジョン・カザール)は、銀行に1,100ドルしかないことが分かると、職員を人質に取り、警察と対峙する。ルメットの写実的で人を引き込む演出と精緻な編集は、アル・パチーノのアンチヒーロー的な姿勢を確固たるものにし、激情と暗さ、そして敗北感に崩れていくその演技をいっそう際立たせる。『狼たちの午後』は、ベトナム戦争での敗北、帰還兵たちの不適応、ウォーターゲート事件、過剰なメディアの振る舞い、ゲイの人権、フェミニズムが米国社会を熱くしていた1970年代の混乱を、限られた空間の中で繰り広げる。理想主義者なのか、無謀な犯罪者なのか、ロマンチストなのか、暴力的な不適応者なのか、容易には断定できないアル・パチーノの血と汗と涙の記録でもある。